裁量権のない仕事って、面白くないだろうな~と思う。

裁量って言ってもそれは、会社の方向性を決める戦略や、企画開発とかって大仰なことじゃなくって、

お客様に渡す、カタログの封入物だったり、

仕事のプロセスに、一つ二つ工夫を入れるってことだったり、

今まで試したことのない、告知方法だったり。

日常業務のちょっとした「気づいた不便」なんかを解消する物の置き方だったり

「お客様には電話をかけないってマニュアルがあるんだけど、あのお客様に関しては、速さが大切だから電話しちゃいます」的なこととか。

っていうレベルの小さなマイナーチェンジレベルの話から、

新たな仕入れ先の発掘や、今より、美しくすっきり見せる納まり図の提案なんかいうのもそうだ。

要は、「自分自身が外で学んだ知識や、人脈、経験から思い至ったアイデアを、アウトプットする場がない環境」のことだ。

「んな、会社ないっしょ?」ってお思いになる人も多いでしょうが、結構ある。すっげ~ある。

で、自分とこはそうじゃないよ~とか思っている会社ほど危ない。っていう訳で、うちは危ない。

自戒自戒である。

明確なラインを引くのはどうかと思っていたが、ラインをパシッと引いてしまった方が、やりやすいだろうな~と思う。

勝手にやっていいラインと上司や社長の決裁仰いでねって線。

で、往々にして、決裁をする側は年上と経験者が多いから現状維持バイアスは強い。

で、新たな試みなんていうのは、作業増えるし、ストレスだし、論理的にうまくいくかどうかなんて、分析しようもないから、とりあえずそれらしい理屈をこねて蹴るかペンディングする。

社内で、その分野に関してだけは絶対に一番勉強しているっていう努力家であればあるほど、決裁者の勉強してなさ加減が透けてみえて、3,4回くらいアイデアをぶつけてみて潰されると、二度と「改善案、ニューアイデア」を口に出さなくなる。

そうして、闊達な議論もおこらず、新しい打ち手も一切出ず、変化の乏しい、「死に体組織」になっていく。

ここまで妄想。であり、なかば現実っぽい。

勉強家、努力家、アイデアマンが最小のブレーキでアウトプット出来る組織がいいなと思うけど、それなりに難しいんだろうな~。

コントローラビリティみたいなものと、幸福ってことは結構親和性が高いっぽい。

ある老人ホームで

1:自分たちで植物のお世話をしてねっていった群
2:職員が全部植物のお世話をするねっていった群

で、半年後1チームは15%の死亡率で2チームは30%亡くなってしまったっていう実験もある。結果は約倍の差が。

で、裁量権がない仕事ってつまらないんだろうな~。

どっかのフェーズで、「強いリーダーシップ」的なことから、幕末の長州藩の藩主の口癖「そうせい候」的になった方が組織は闊達で強いのかも。※そっち系のリーダーで勝ってるとこあんまりみないのも気になるけど。

裁量を持たしてもらううのに、「目の前の仕事をこなして認めさせる」っていうプロセスが絶対に入るのだろうけど。
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う~ん、むずいな。